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湊 かなえ リバース


平凡なサラリーマン深瀬和久の趣味はコーヒーを飲むこと。
彼が通うコーヒー店で知り合った女性、越智美穂子と付き合い始めるが
美穂子に『深瀬和久は人殺しだ』という告発文が入った手紙が
送りつけられたところから、この物語は始まる。

そして同様の告発文が、ある出来事を共有していた
大学時代のゼミ仲間3人にも送りつけられていたことが分かる。
ゼミ仲間との卒業旅行中に
仲間の一人が事故死するという過去を持つ主人公。
この一件から久しぶりに4人が集まることになる。

「あの件」を誰かが蒸し返そうとしているのか。
真相を探るべく、深瀬は動き出す。
彼とゼミ仲間が起こしたある事件の真実に迫っていく物語。

深瀬は告発文を送った人物が誰か調べるため、
事故?で死んだ友人の家族や幼馴染などの関係者を尋ね歩く。
物語は全体的に穏やかで最終章でふたりはいい雰囲気になるのかと思いきや
まさかのラストになる。
賛否のあるラストは、彼がどういう選択をするのか
作者から読者への問いかけなのかもしれません。



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村上春樹 職業としての小説家


この本は、紀伊国屋書店が初版10万部の9割を出版社から直接買い取り
自社と全国の書店に供給して
インターネット書店に対抗するというので大きな話題になった。

とにかく読みやすくて面白かった。
文体がいい。
下手な文章を読むと、つっかえつっかえになる。
彼が書いたのだから当たり前だが
読みながら引っかかるところが全くなくて
改めて彼の文章のうまさに惹き付けられた。

私みたいなバカな女でも
ブログに文章を書くときは、書いたあとで何度か書き直す。
書いた文章を一晩寝かせて、翌日読んでみると
まったくなってないと、いじってみてそれでも満足できない。
でもバカな私にはそれが限界とアップしてしまうのだが・・・

村上春樹というノーベル文学賞候補も
一度書き上げた作品を
手間と時間をかけて丁寧に書き直しをしていることを知って
すごーく納得できて、何というか嬉しいといった気持ちになった。

彼のベストセラーが
こうした過程を経て生まれたことを知ることが出来たので
この本を読んだ意味はあったと思う。



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有川浩 三匹のおっさん


テレビドラマで見ていたので、読みながら
キヨは北大路欣也、シゲは泉谷しげる、ノリは志賀廣太郎
の顔が浮かんでくる。

定年を迎えて一念発起した剣道の達人・キヨ
居酒屋を息子に任せられるようになってきた柔道の達人・シゲ
一人娘を溺愛する町工場経営者で・ノリ
かって悪ガキだった還暦の3人組が結成した自警団が
痴漢、詐欺、動物虐待などご町内にはびこる悪を成敗する痛快なお話。

水戸黄門みたいな勧善懲悪で
最後には絶対に悪人を懲らしめて正義は勝つので
難しいことを考えずにスカッとした気分になれます。
どの登場人物も愛すべきキャラクターで
こんな人が周りにいたら楽しく過ごせそうですね。


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又吉直樹 火花


ピースの又吉さんが書いて芥川賞を受賞したので
読まなければ話題に乗り遅れると思いながらも
今頃になってやっと読みました。

正直言って読みずらい文体で慣れるまでに時間がかかりました。
破滅的というよりもめんどくさい人という印象が強烈な
先輩の神谷さんは
ハタから見れば【かなりズレた人】だろう。
私にはイタイ人にしか見えなくて最後の豊胸のところなんかは
目も当てられないほどの【やっちゃったよ、この人】感に
唸ってしまったほどだ。

又吉さんは、徳永に自分を投影しているのでしょう
なんだか私小説の匂いがするなあというのが読み終わった正直な感想です。

又吉さんには、自分のホームの漫才の世界でなく
純粋に小説家としての次回作でどんな作品を見せてくれるのか
楽しみにしています。

梨木香歩 西の魔女が死んだ


大好きなおばあちゃんは本物の魔女。
13歳のまいは中学に進んでまもなく、どうしても学校にいけなくなる。
まいはおばあちゃんの元を訪れ、生き物や自然に触れながら
魔女の修行を始める。
魔女修行の肝心要は【何でも自分で決める】だった。

読んでいると、その情景が浮かんできて
おばあちゃんとまいの生活がのどかで楽しそうで
その暮らしぶりがうらやましくなってきます。

おばあちゃんの言葉は私たちにもなるほどと思わせてくれる。
まいが転校する際の不安に対して
【その時々で決めればいい。
しろくまがハワイより北極で生きることを選んでも誰も責めない】
というセリフが好きで、無理をすることはないんだと思わせてくれた。

おばあちゃんがまいに教えてくれたのは
生活を整えて、生活を守ることの大切さ。
おばあちゃんの言う通り
食生活が乱れると生活自体がすさんでいきますから
魔女だからという訳ではなく、生きていく上での根本だと思いました。

死を扱っているのですが、死は生と隣合わせに並んでいるもので
決して暗いものではなく、嘆き悲しむだけのものじゃない
と納得できますよ。
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